九州旅客鉄道

Kyushu Railway Company


基本データ

所有路線

・新幹線 1路線 137.6km

・幹線系線区 路線 1033.5km

・地方交通線 路線 941.6km

所有車両

・国鉄からの継承車両 

新幹線用:-

特急・急行用457系 475系 485系 キハ58 キハ65系 キハ183系 キハ185系 14系 24系

一般用:103系 415系 423系 717系 キハ31系 キハ40系 キハ66系 50系

・JR九州新造車両

新幹線用:800系

特急・急行用:783系 787系 883系 885系 キハ70系 キハ72系

一般用:303系 811系 813系 815系 817系 キハ125系 キハ200系

コーポレートカラー

赤色(あかいろ)


概念・特徴  デザイン重視の特急ぞろい

九州旅客鉄道(JR九州)は、九州島内のJR線と博多〜釜山(韓国)の国際航路を運営する旅客会社です。

九州といえば大都市福岡。九州の特急列車なんかは福岡市の中心駅である博多を中心に着発しています。

JR九州の最大の特徴はなんといっても特急でしょう。ほかのJR各社にはない華やかさがあります。
また、ワンマン特急の導入や、改造車両を使用のうえの観光特急列車の運行という経営努力も見逃せません。

また、最近新しく出来た「九州新幹線(鹿児島ルート)」にも力を入れていて、博多〜鹿児島中央間の速達化を強くしています。たとえば、新八代では博多からの在来線特急「リレーつばめ」と新幹線「つばめ」を同一ホームで乗換えが出来るようになっています。在来線と新幹線が同じホームで乗換えが出来るというのは日本では初めての例で、注目を集めていると同時に、JR九州の工夫の賜物だといえます。

他のJR各社にはないものがもうひとつあります。それは「航路」を運行していることです。「航路だったらJR西日本が宮島航路を持っているではないか。」というでしょう。ええ、言葉が足りませんでした。「国際航路」です。
船は福岡〜釜山(大韓民国)を高速船「ビートル」で結び、1日4〜5本を運行しています。ジェットフォイルというタイプの船だそうで、揺れが少ないのが特徴だとか。それでもあの辺の海は荒れることが多いのだそうで、揺れることはあるのだとか。
ちなみに韓国高速海運が運行する姉妹船「ジェビ」もあります。

そして、ほかのJR会社もそうですが、ネームロゴは「九州旅客道」のの字が「金偏に」となっています。なんでも、鉄の字の「金を失う」というのを嫌っているそうで。

いいところ

その特急ですが、外見がかなり特徴的です。在来線時代の「つばめ」787系から始まり、「ソニック」の883系や「かもめ」の885系、新幹線「つばめ」の800系まで、さまざまなものがありますが、787系、883系、885系、800系などはどれも水戸岡鋭治氏主催のドーンデザイン事務所が担当したものです。

もちろん車両の性能も抜群です。787系はグリーン個室やビュフェ(現廃止)などを備える豪華さと最高速度130km/hの高速性能を併せ持つし、883系は交流専用電車では初めての振り子車両でやはり最高速度130km/hをサポートしますし、800系は新幹線の説明(下記)の通りです。

もちろん特急車両だけではなく、811系や813系などの一般車両にも手を抜きません。車内の設備は一般車なので転換クロスシートながらも特急並の綺麗さがあるという評判です。

外見もすばらしく、それでいて性能もトップクラスと、どこまでもJR九州は車両開発に手を抜きません。

また、忘れてはいけないのが新幹線。いや、山陽新幹線もそうなのですが、九州の新幹線といえばもはや「九州新幹線」です。
九州新幹線はまだ鹿児島中央〜新八代間のみが暫定開業の段階ですが、これでいてなかなかすごい新幹線です。
最高速度は260km/hと整備新幹線標準速度の控えめな速度ですが、あの700系7000番台を見本に作ったということですから、将来は700系と同じ285km/hで走れるそうです。
あと、すごいのが登坂能力。あの長野新幹線の碓氷峠をも上回る勾配を超えます。すごい車両です。

ちなみに案内放送も4言語が使われ、「日本語→英語→朝鮮語→中国語」の順に放送されます。この辺はやはり隣国との交流が盛んなところが現れているといえますね。

悪いところ

なんだかんだいってもやっぱり離島三島ですので、福岡近郊を除けば経営状態が苦しいのも事実です。とくに南九州のほうでは大変だと思います。
それに、ホテルやゴルフ場などの鉄道以外の事業も大変苦しい状況にあります。

それと、九州新幹線の影響も大きいです。地下を通ることもある鹿児島市内では予想外の振動や騒音が発生し、対策が急がれていますし、ニュースなどにも取り上げられたように、ルートにも多少の問題があったりします。
さらに九州新幹線の中でも整備中の「長崎ルート」の問題も解決はほど遠いと思われます。

さらに、北九州と南九州での一般車におけるJR製造車と国鉄車の割合に格差があると思います。北九州、とくに福岡県内では811系、813系などのJR製造車が多く見受けられますが、南九州での新車投入という話はあまり聞きません(私が関東在住だから?)
まぁ旅人にしてみれば、これはこれでいいと思っている人もいるかと思いますが。

自慢列車

     

800系

九州新幹線車両であるこの車両は、まさに「つばめ」の名に恥じないすばらしい車両となっています。この車両は、輸送量もそれほどではないので、居住性を考慮して2&2のゆったりしたシートとなっています。急勾配対策のための全電動車というのも見逃せません。

787系

JR九州では特急車第2弾となった車両。「つばめ」の名をしっかり受け継ぎ、グリーン個室付きやビュフェ車の連結など、今時ではとても豪華な車両となっていました。かつては博多〜西鹿児島と長距離運用でしたが、新幹線が開業の際に、リレー特急となりました。

883系

あまりにも斬新過ぎるデザインと「交流専用電車初の振り子車両」という肩書きで有名な車両ですね。編成ごとに顔のどこかが違うといわれ、見ていて楽しい車両です。もともとカーブの多い日豊線向けに作られ、直線はおろか、カーブの区間でもかなり高速です。

885系

見た目がシンプルになっても、内装に手を抜かないのがJR九州の特急車両ですが、この車両もまさにそうです。一見欧州某国の高速列車のような外装とは裏腹に、普通車も例外なく革張りのシートを採用しているという豪華さ。振り子車両というところもすごいです。

813系

JR九州の一般車の今後のベーシック車両となった811系の改良版。制御がVVVFになっています。車内は西日本では当たり前の転換クロスですが、そこはJR九州。シートのモケットや化粧版など、内装の色使いがよく、機械的になりがちな一般車の内装から脱しています。

特急列車だけではなく、一般車まで”見られること”を意識したJR九州は、JR車ファンにとっては輝かしいものがあります。さらに性能もいいときたら、やっぱり一度は乗りに行きたいと思うことでしょう。でも福岡近郊以外だとと413系とかが多いんですよねぇ・・・


九州旅客鉄道(オフィシャルサイト)

JR九州のフリーきっぷ(オフィシャルサイト)

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"旅始駅〜鉄道旅行のターミナル〜"was written by 209-0