「なぜ快速を運行するのか」。そもそも今回はなぜこのような話をするのでしょうか?
鉄道会社の立場から見れば快速列車はデメリットが目立ちます。
つまり駅を通過するということは、通過した駅の数だけその列車の売り上げは落ちるわけです。それが別料金を取る特急や急行なら話は別ですが、運賃のみで乗れる列車としてはそれは痛いはずです。
さらにダイヤもいろいろいじらなければならないので、その作業にもいろいろかかりますし。
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では、なぜ鉄道会社は快速を運行するのでしょうか。それは、いわゆる”乗客サービス”いうものが大きいと思います。
快速停車駅利用の乗客にしてみれば、目的地が遠ければ遠いほど快速列車で主要時間を短縮したくなるわけです。快速運行によってそれらの乗客が「○○線は早くて便利だ」といった好感を多くの人がもてば、その路線の利用客は増え、儲かるわけです。
好感度を持たせるために快速列車に愛称をつけるものもあります。
その傾向は競合する路線があればさらに強くなるものです。東海道線vs京急・阪急・阪神などの例がまさにそうでしょう。
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もうひとつ、快速運行による乗客のメリットがあります。それは「通勤時間における快速運行」です。それはずばり「通勤快速」なわけですが、この通勤快速運行で目指しているのは”快適通勤”なのです。
同じ路線に快速と通勤快速がある場合、それらの通過駅の違いは大体 快速通過駅+α という感じです。
そのαの駅ですが、多くの場合は通勤需要が特に多い駅ばかりです。
例として宇都宮線の蓮田、高崎線の上尾・桶川、東海道線の川崎・横浜などがあるとおりです。要は”通勤ライナー”のようなものです。
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このように、快速というのは快速停車駅の乗客にとっては便利なものです。しかし冒頭のように鉄道会社側にもデメリットがあることを考えれば、快速というものがあるだけでもありがたいと思いました。
一言コラム:複々線の快速線はもっと速度を出してほしい。 |
"旅始駅〜鉄道旅行のターミナル〜"was written by 209-0