湘南新宿ラインの登場で、運行が複雑化した宇都宮線。複雑化した運用に対応するために宇都宮線にもとうとうATOS(東京圏輸送管理システム)が導入されることとなり、準備が進んでました。そして2004年12月19日、とうとうATOS本格使用開始となりました。今回はLED式電光掲示板を中心に蓮田と大宮にてレポートをしてまいりました。
ちなみに高崎線・東北貨物線にも導入されました。
※使用開始日はあくまでも噂。前日試験だったという可能性も
調査:04年12月21日 記載:04年12月21日
ATOSとは・・・ ATOSとは、東京圏輸送管理システムの略で、アトスと呼ばれます。 ATOSは列車のダイヤに関与し、列車運行に関するあらゆることをコンピューターによって自動化し、管理するシステムです。列車番号から種別、運行区間、経路、各駅の発着時刻と番線、使用車種にいたるまで、さまざまな情報をコンピューターに記憶させることにより、より複雑なダイヤを組むことができ、また人為的なミスを少なくすることができます。 また、人身事故などの運転支障がおきると、遅延の回復や直通列車の運転抑止など、さまざまな作業をこのATOSが判断し、ダイヤの調整を行います。また、遅延時の分岐器などの操作も行っています。これにより遅延時にも柔軟な調整ができるようになります。 さらに、旅客への案内もATOSが自動で行っていて、案内放送やLED案内掲示板もATOSの自動管理・操作によるものです。なので異常時などの案内も自動です。 そのほか、保守作業の管理もATOSによるものとなっています。まさにありとあらゆることがATOSによって自動化されているのです。 以上のシステムはATOS導入区間のみで行われていたシステムで、今回宇都宮線にもこれが導入されたわけです。 |
蓮田駅は今日21日から使用開始しました。 まずはいきなりLED電光掲示板から。 写真を見て分かるとおり、「種別 ○両○ドア 何時:何分 行先」という順番で表示されています。そして日本語表記と英語表記を交互に表示しています。 下の段には次発列車の案内のほか、遅延の情報、先発列車の位置(写真の例)、列車が来たときには「列車がまいります」の表示をします。 その他グリーン車連結列車にはグリーン車マークを下の写真の位置に、湘南新宿ラインは「新宿経由(”経由”は縦)」という表示を種別の位置に、種別と交互に表示しています。 なお、この日から自動放送もATOSの物となっています。イメージがわかない人は、東京駅などで使用されている自動放送をそのまま宇都宮線の駅に持っていったと考えればいいでしょう。 ちなみに勘がいい人は、上の写真を見て異変に気づいた方もいるかもしれませんが、実は左下の時計と電光掲示板の時刻が合っていません。 この日の宇都宮線は遅延が出ていて、30分ぐらい遅れていました。こんなところで初日から遅延に対応した表示をしていますね。 |
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蓮田駅は2面3線の典型的な汽車時代の配置です。 中線の2番線は主に列車の待避などに使うので本数は少なく、電光掲示板も1段となっています。日中はどうしてるんだろ。 |
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これは一体なんでしょう。 これは出発時機表示機というもので、乗務員向けの機械です。 通常時は何も表示していませんが、運行の調節が必要となったときに4種類の文字と、発車秒数が表示されるようです。 運行調整のために列車を遅らせて発車させる「延発」、信号にかかわらず列車を出発させないときの「通知」、混乱がひどくなり運行不能になったときの「抑止」、そして抑止後のダイヤ復活時の「出発」があり、発車秒数と交互に表示されます。 やはりこの機械にはなにも表示されない時のほうがいいですね(^ ^; |
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変わってこちらは下りです。上りほど表示が複雑ではないため、幅が狭くなっているようです。 でも表示される文字は同じだから、ちょっと狭苦しいような気が。 |
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コンコースにある電光掲示板です。ホームのものと違うところは発車番線が表示されてるところですね。 | |
改札を入れてみました。改札外からです。 |
一言コラム:東北新幹線のデジタルATCと九州新幹線のデジタルATCはちと違う。 |
"旅始駅〜鉄道旅行のターミナル〜"was written by 209-0